ビーチコーミングをしていて、一番拾いやすいのは流木と貝殻だ。
流木は本当にいろいろな形のものがあって、木の根っこの部分や枝の部分、製材されて何かに使われていたであろう木材や板、端材のようなものもある。
長い時間をかけて流れ着いたものもあれば、最近流れ着いたようなものもあり、表情もそれぞれ異なっている。
長い時間かけて流れてきたものは、水の冷たさも、太陽の暖かさも経験して辛いことを乗り越えてきたような傷や割れがあるが、柔らかく優しい丸みを帯びている。
まだ若く、最近流れ着いたようなものは、自分の形をしっかりと残しながらも、どっしりとした風貌で、海を流れてきた旅の経験をその身から強く主張するような力強さがある。
そんな流木との出会いも縁であり、その時を逃せばもう出会うこともないかもしれないし、また違った姿で出会うのかもしれない。
そんなことを思いながら海岸を歩き、流木を拾う。その時間がとても好きだ。
それぞれの魅力を活かせるように、試験管を挿して花瓶を作った。
一輪挿しのものもあれば、二輪挿し、三輪挿し、五輪挿しのものもある。木の形を活かして、作ってみた。